彩雲と申します。
みなさんは最近、何かを臺無しにしてしまった経験はありますか?

 

 

生きていく上で、なるべくなら何かを臺無しにするような場面は避けたいもの。今まで積み上げてきたものが崩れ去るのはとても辛いことですからね。しかし私はここで、あえて「臺無しにすることの大切さ」を提唱したいと思います。

 

 

「臺無しにする」というと、まるで全てが無駄になってしまったかのような印象を覚えるかもしれませんが、それは必ずしも正しいとは言えません。何かを臺無しにするということは、一つの理想の終わりを表すと同時に、新たな目標に向けて仕切り直すことも意味します。私たちは臺無しになった數と同じだけ、再び希望を拾い上げることができるのです。

これはただの綺麗事ではなく、日常生活においても十分活用可能なメソッドです。つまり、あえて自分から物事を臺無しにするような行動を起こすことで、知らず知らずのうちに溜まっていたモヤモヤを解消し、気分をリフレッシュする効果が見込めるというわけなのです。

 

どうでしょうか。こう聞くと、何かを臺無しにすることもそう悪くはないと思えてきたのではないでしょうか? ならば早速実踐あるのみ! 今日の臺無しは明日の活力。「臺無し」を上手く利用して、今よりももっと素敵な自分になりましょう!

 

 

というわけで、今日はビーフシチューを作りたいと思います。よろしくお願いします。

 

1日目

 

さて、ビーフシチューを作るわけなのですが、今回作るのはただのビーフシチューではありません。こちらのレシピを參考に、ブラウンソースから手作りし、2日かけて調理する、いわば「スーパービーフシチュー」とでも呼ぶべきものを作りたいと思っています。

使用する材料は以下の通り。

 

 

?牛すね肉 500g
?牛すじ肉 100g
?にんじん 2本
?じゃがいも 2個
?玉ねぎ 2個
?いんげん 1パック
?セロリ 1本
?にんにく 1片
?ローレル 1枚
?トマト缶
?赤ワイン
?バター
?砂糖
?小麥粉
?塩、胡椒

 

これだけの種類のものが一品目に費やされるとは、普段あまり料理をしない自分からするとそれだけで少し面食らってしまいます。ちなみに今回は材料もこだわりたいと思い、肉や野菜は全て國産品を使用し、またできるだけオーガニックのものを選ぶようにしました。

それでは早速、料理を始めていきましょう!

 

ブイヨンをとる

 

1日目はシチューのベースとなるブラウンソースを作っていくのですが、まずはブイヨンをとるところから始めます。まさかこの私がブイヨンをとる日が來ようとは。ブイヨンなど、プロのシェフしかとり得ないものだと思っていたのですが……

 

 

最初に、肉をフライパンに入れ中火で炒めます。

 

 

早くも美味しそう……
これに塩を振るだけでも十分に一品として成立しそうですが、まだ序の口も序の口。ビーフシチューとは実に贅沢な料理です。

 

 

肉の両面に焦げ目がつくまで焼けたら鍋に移して水を加え、そこににんじんやセロリの葉、玉ねぎといった野菜の切れ端、ローレル、塩を入れて強火にかけます。

 

 

沸騰したらアクを取り除き、弱火にして4時間煮込みます。4時間とはたまげたものですが、これだけ長時間煮込むことによって肉質が柔らかくなるとのこと。本格的なシチューが出來上がることを期待して、気長に待ちましょう。

 

 

煮込みをしている間は、灑落怖まとめを読んだりして過ごしました。私の好きな話は「地下のまる穴」「地下の井戸」です。地下が好きなのかもしれません。

 

 

?4時間後?

 

 

さて、鍋の方はどうなっているでしょうか。

 

 

おお……
これはかなりブイヨンであると言ってもいいのではないでしょうか?

恥ずかしながらブイヨンがどういうものなのかよくわかっていなかったので、先ほどGoogleで「ブイヨン」と検索してみたのですが、そこで出てきた畫像にもかなり近いように思われます。

さらに肉も長時間煮込んだだけあって、木べらでつついただけで崩れそうなほどにホロホロになっていました。初めは4時間という數字に動揺しましたが、ここまで煮込んだ甲斐があったと思えるような仕上がりでしょう。

 

 

最後に肉と野菜を取り分け、ブイヨンは完成。肉はシチューの具材としても使うので冷蔵庫で保管しておきます。

 

トマトソースを作る

 

ようやくブイヨンがとれましたが、ビーフシチュー作りはまだ始まったばかり。続いてはトマトソースを作ります。

 

 

鍋にトマト缶と砂糖大さじ1を入れ、水分が飛ぶまで中火で煮詰めます。

 

 

地獄のようですね!

 

 

10分ほど火を通して、だいぶ水分が飛びました。これくらいで大丈夫でしょう。

 

野菜ソースを作る

 

次は野菜を煮込んで、野菜ソースを作っていきます。

 

 

にんじん、玉ねぎ、セロリの莖を2cm角くらいの亂切りにし、にんにくはつぶします。

 

 

野菜に焼き目がつくまで中火で炒め……

 

 

水を加えて弱火で2時間煮込みます。さっきのブイヨンの時といい、當たり前のように數時間単位での調理を要求されるのでビビリますね。「本當に俺を作る覚悟があるのか?」とシチューの方から試されているような気分になります。

 

 

煮込みをしている間は、YouTubeで玉置浩二の『田園』を聴いたりして過ごしました。『田園』といえば玉置浩二が様々なコスプレを披露するPVが有名ですが、個人的には曲の終盤で普通の格好をした玉置浩二が何もない暗い部屋を走り回るカットが好きです。

 

 

?2時間後?

 

 

さて、そろそろ鍋の様子を見に行きましょう。あと今さらですが、煮込んでいる間に他の作業を進めておけばよかったですね。仕事ができない人間の典型のような行動をお見せしてしまい申し訳ありません。

 

 

野菜はというと、水分がほぼ飛んで見るからに柔らかくなっています。

 

 

この野菜と先ほど作ったトマトソースを合わせてミキサーにかけます。ちなみにこのためにミキサーを買いました。が、普段はここまで凝った料理はしないし、スムージーなども別に飲みたくないので、この一回きりでミキサーの役目が終わる可能性も大いにあります。

 

 

さらにミキサーにかけたものを裏ごしし、それを3分の2の量になるまで鍋で煮詰めたら野菜ソースの完成です。

 

 

「ミキサーを使う」「裏ごしする」など、立て続けに「本格的な料理っぽいこと」をしたせいでだいぶ疲れました。が、殘すところはあとわずか。もう少し頑張りましょう。

 

ブラウンルウを作る

 

さあ、1日目の作業もいよいよ大詰め。最後に作るのはブラウンルウです。

 

 

鍋にバターを入れて中火にかけ、溶けたら小麥粉を加えます。焦げないように注意しつつ、濃い茶色になるまで炒めていきます。

 

 

昔ホワイトシチューを作ろうとしたことがあったのですが、その時はこのルウ作りの段階で失敗した覚えがあります(めちゃくちゃダマになったうえ、焦げた)。今回はそうならないよう、特に気を付けて調理したいところです。

 

 

狂ったように鍋をかき回し続けた結果、なんとか今回はダマにならず、さらに焦がさずにルウを作り終えることができました。色もこれくらい茶色くなれば問題ないでしょう。

 

 

ルウの粗熱がとれたら赤ワイン、ブイヨン、野菜ソースを加えて中火にかけます。そして20分ほど煮詰め、最後に塩胡椒で味を整えれば、ついにブラウンソースの完成! 1日目はこれで終了です。

 

 

長かった……
午前中から調理を始めたはずなのに、いつの間にかすっかり夜になっています。誇張なしで丸一日料理をしていたということです(さっきも言いましたが、煮込みと他の作業を並行してやっていればもっと早く終わったんですけどね)。

それでは、ブラウンソースの味見をしてみましょう。

 

 

どれどれ……

 

 

……旨い。

 

すいません、僕の表情のせいでそうは見えないかもしれませんが、本當に美味しいんです。具體的には、先日食べたレトルトパウチのビーフシチューより斷然美味しいです。「レトルトより美味しい」と言うと大したことないように思われるかもしれませんが、食のプロや科學技術の粋を集めて開発された現代のレトルト食品を上回るものを、僕のような素人が作れたのはすごいことなのではないでしょうか。少なくとも、今日一日を費やしたことを後悔するような味ではありません。

 

 

そして、このブラウンソースを冷蔵庫で一晩寢かせます。煮込み料理は一日経つと美味しくなるものですが、今の段階でも十分美味しいこのソースが明日にはどうなっているのか、今からワクワクが止まりません。こんなに明日が楽しみなのは久しぶりです。

 

 

明日のビーフシチューを最大限に味わうために、今夜の食事はカロリーメイトと野菜ジュースだけで済ますことにします。「空腹は最大のスパイス」ではないですが、あえて質素な食事をとることにでビーフシチューの感動をさらに増幅させようという魂膽です。抜かりはありません。

 

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